スコセッシ監督 映画「サイレンス-沈黙」
東京キリスト教大学の遠藤周作「沈黙」の批判、そして削除
文責とはなんぞや?


同校のHPに遠藤周作の批判が掲載されていました。
故小畑氏の批判論文に仮託して、山口陽一教授が出色の出来、と評価しています。
当時、遠藤周作は文壇からもカトリックからも批判を浴び、禁書にまでする教会がありました。

それを覚悟の上で書いた。「海と毒薬」もそうです。



どんな本や映画であっても100人が100人、高評価するわけではありません。
批判や非難はあります。
福音派に限ったことではありませんが、映画は間違っている、とハッキリ言えばいいことです。
自分たちの聖書解釈が正しい
しかし、突然、削除されました。
正しいのに削除する理由がわかりません。

映画「沈黙―サイレンス―」公開 故小畑進名誉教授の「遠藤周作著小説『沈黙』論」を公開」
キャッシュです。
http://sawako.s58.xrea.com/tci_ac_jp_01.pdf

削除理由を東京キリスト教大学に問い合わせをしました。
2017/7/26に次のような回答をメールで貰いました。

東京基督教大学図書館のXXと申します。
この度は、当大学ウエブサイトへのお問い合わせをありがとうございました。
図書館info記事の削除につきましては、表示期限が過ぎたため削除となったこととただ今図書館infoコーナーを再構築中であることによります。
今後とも、ご協力とご支援のほどよろしくお願いいたします。

2018/01/01 図書館info
http://www.tci.ac.jp/library/library_info/library_info
遠藤周作の箇所だけ削除したままです。
2015年の新入生図書館オリエンテーションや停電にとも蔵書・・・は残っています。
普通に考えたら、他の記事も古いわけですから削除です。

映画「沈黙-サイレンス-」公開 故小畑進名誉教授の「遠藤周作著小説『沈黙』論」だけを削除する。
意図的と勘ぐられても仕方ないのではないでしょうか。
一方Facebookですと無記名です。そのためか今も閲覧可能です。

特定秘密保護法に反対する牧師の会

http://anti-secret-law-pastors.blogspot.jp/2015/10/blog-post.html

共産党と共闘・・・ノンクリスチャンからすると唖然とします。
それより、クリスチャンを増やそうと思わないのが不思議です。

2003年5月17日(土)「しんぶん赤旗」 「キリスト教原理主義」とは?
福音派とよばれるプロテスタント勢力となります。この伝道で有名になった人物がビリー・グラハムです。
グラハムたちは、福音派のなかでも、ベトナム侵略を支持し、共産主義への憎悪をふくんだ宗教右翼を形成してきました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-05-17/12_01faq.html
ビリー・グラハムを支持する福音派の牧師は数多います。そんな党と共闘・・・。

公明党の支持母体は当然、創価学会です。
創価学会のように、戦後は同じスタートラインだったのに信徒が増えなかったのは何故か?
学会だって日蓮大聖人以外認めていません。神道、他の宗教、他の宗派は「折伏教典」の中でボロクソに叩いてます。
もっとも内緒でコッソリと絶版してしまいました。
今は「世界平和の遺産 ガンジー・キング・イケダ展」なんてやっています。キリスト教をボロクソに叩いていた団体がです。
民主主義は良くも悪くも数です。
戦後から70年経っても信徒は増えません。それを遠藤周作が沼地といった。彼はタブーを破ったのでしょうか。

ウチの縁戚は戦前、バリバリの共産主義者でした。プロレタリア作家の立野信之です。
小林多喜二と一緒にいるところを特高に捕まり、獄中で転向を発表しました。
つまり、多喜二のように肉体的精神的拷問に耐えきれず、踏み絵を踏んでしまいました。

同じプロレタリア作家に徳永直という作家がいます。
1929年この時の体験を基にした長編「太陽のない街」を『戦旗』に連載、労働者出身のプロレタリア作家として独自の位置を占めるようになる。
1937年には『太陽のない街』の絶版宣言を自ら行った。
このようにウィキペディアには書かれています。

この「太陽のない街」の絶版に対し、立野信之は
これは一見決断力のように見えるけれども、わたしなど、徳永を人間的に知っている者の眼からすると、臆病とフンギリの悪さから生じた悪あがきにすぎない
と断罪し、戦後、
ある日、徳永直は橋本英吉とつれ立って、わたしの家に「一パイ」飲みにやってきた。橋本と徳永は、共同印刷の職工時分からの親友である。
この時、徳永は、たいして酒に酔いもしないのに、日本に革命が明日にも来るようなことを喋って、一人で気焔をあげた。作家同盟時代、刑務所はおろか警察にも留置されたことのない徳永の、どこを押せばそんな音が出るのか、とわたしは怖れあきれて、黙ってお説を拝聴した。

その後、絶縁しています。

オーバーラップしてきます。本当に命を張る覚悟で反対しているのか。
本当に信念を貫き通すことが出来ますか?と。
呼びかけ人である牧師達をみると考え込みます。
http://anti-secret-law-pastors.blogspot.jp/p/blog-page_7.html

映画『沈黙-Silence』 福音主義派の解釈 新潟福音教会

プロテスタント福音主義の解釈です。司祭を惑わしたのは、偽のキリストつまりサタンという解釈です。
小説家遠藤周作、スコセッシ監督の考えとは真逆です。
彼等のキリスト教に対する考えが異端であれば堂々と批判し「観たら忘れなさい」「観ないように」というのが牧師の義務です。
生活のために、自身の弱さやズルさに嫌悪しながら心ならずも、信念を曲げる、妥協する、ウソをつく・・・私はノンクリスチャンです。
しかし私もクリスチャンも大小の自己矛盾に悩み、大小の「踏み絵」を踏みながら生きています

山口氏もこの教会で説教をされていますが、いまは聞けません。


文責 堀田征児 メール